【1】交際期間が短いと不許可になる理由
交際期間が短い場合、入管が最も懸念するのは「偽装結婚の可能性」です。
配偶者ビザは、就労制限のない非常に強い在留資格です。
そのため、不正取得を防ぐ目的で審査が厳しく行われています。
審査官は、次のような点に注目しています。
- 出会ってから結婚までの期間が極端に短い
- SNSやアプリで知り合ったケースで、実際に会った回数が少ない
- 言語があまり通じない
- 収入や在留資格の目的に不自然な点がある
などなど。もちろん、恋愛のスピードは人それぞれです。
しかし、「本当に生活を共にする意思があるか」を証明できないと、たとえ真剣な結婚でも形式上の婚姻とみなされるリスクがあります。
日本人同士の結婚でも、周りの友人や知人が「0日婚」や「年の差婚」をしていたら「えっ?」と驚く事があるかと思います。
日本人同士でこのようなことがあると驚かれるのに、相手が文化や言葉も異なる外国の方との人となるとなおさら入管の審査官は「何か別の目的があるのではないか?」「本当の結婚なのか?」と慎重になってしまうのです。
【2】入管が重視する「交際の実態」
では、入管はどんな点で「本物の結婚か」を判断しているのでしょうか。
主な判断基準は以下の通りです。
| 判断項目 | 審査官が見ているポイント |
|---|---|
| 出会いの経緯 | どこで、どうやって知り合ったか。 友人紹介・職場・留学先など信頼性があるか |
| 交際の経過 | 交際の期間、会った回数、どんなやり取りをしていたか |
| 言語のコミュニケーション | お互いの言語で意思疎通ができているか |
| 結婚後の生活設計 | 日本での居住予定、生活費の分担、将来設計 |
| 家族の認知 | お互いの家族が関係を理解・承認しているか |
これらを書面・写真・説明で具体的に示すことが、許可への最短ルートです。
「どれだけ交際が長かったか」よりも、“どれだけ中身のある関係か”を伝えることが重要です。
【3】証拠として有効な書類・写真の準備方法
交際の実態を示す資料は、思っている以上に多くの選択肢があります。
ポイントは「出会いから結婚までの経緯を、時系列で立証できるか」です。
≪有効な書類例≫
- LINEやメールのやり取りのスクリーンショット(やり取りの自然さを見せる)
- 旅行・デート・記念日の写真(2人以外にも家族・友人が写っているとより効果的)
- 家族紹介の写真や動画(両親との顔合わせ・オンライン通話なども可)
- 婚姻届の提出証明書・婚姻証明書(外国のものを含む)
- 送金履歴やプレゼントの記録(経済的なつながりがあることを示す)
≪写真の選び方のコツ≫
- 1枚1枚に「撮影日・場所・状況」をメモする
- SNSのスクリーンショットは、投稿日時がわかるようにする
- プリクラや自撮りだけでは弱いため、第三者が撮影した写真を中心に
こうした資料を体系的にまとめることで、審査官に「信頼性の高い交際の証拠」として伝わります。
【4】申請書類で伝えるべき「誠実な説明」
配偶者ビザ申請には、法務局での面接はなく、提出した書類がすべての判断材料になります。
したがって、理由書の記載内容が非常に重要です。大げさかもしれませんが、この理由書が許可・不許可を左右すると言っても過言ではありません。
特に「出会いのきっかけ」「交際期間」「結婚を決意した理由」は、できるだけ具体的に記載しましょう。
たとえば、次のような書き方が効果的です。
【NG例】
「アプリで知り合い、気が合ったので結婚しました」
【効果的な例】
「2024年3月にマッチングアプリで知り合い、1か月後に初めて会いました。
その後、週に1回のペースで会い、共通の趣味である映画を通じて親しくなりました。
お互いの家族にも紹介し、将来を共にする決意をしました。」
このように、時系列と具体的な行動を交えて出会った時から結婚に至るまでの全てを書くことで、真剣な交際の流れが伝わりやすくなります。
【5】 短期間でも許可を得た実例紹介
実際に、交際期間が3か月未満でも許可が出たケースはあります。
【ケース1:出会いから2か月で婚姻届提出】
≪出会い≫友人の紹介で飲食店で知り合う
≪言語≫日本語と英語で会話が可能
≪交際≫短期間だが毎日の通話・ビデオ通話を記録
≪証拠≫両家の顔合わせ写真・メッセージ記録・旅行写真
≪結果≫交際期間は短かったが、関係の実態と家族の認知がしっかりしていたため、1回の申請で許可。
【ケース2:交際3か月・遠距離恋愛】
≪出会い≫留学先での同級生
≪交際≫国に帰国後もビデオ通話を継続
≪証拠≫通話履歴・送金記録・入国履歴のコピー
≪結果≫「距離があっても関係を継続している」点が評価され、問題なく許可。
このように、短期間でも「お互いに深い理解と将来の意思」が示されていれば、結果は十分に良好です。
【まとめ】短期間の交際でも、準備次第で十分許可は可能
交際期間の長さよりも、「どれだけ誠実な関係を証明できるか」がすべてです。
焦って準備不足のまま提出すると、“形式的な婚姻”と誤解される恐れがあります。
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