【1】外国人を雇った企業が行うべき手続き全体像
外国人雇用後の企業実務は、次の6領域で構成されます。
さらに外国人雇用特有の手続きとして
- 所属機関関連届出確認
- 資格外活動管理
- 業務適合性判断
が発生します。
ここが日本人雇用と決定的に異なる点なのですが、多くの方が忘れがちになってしまうポイントです。
【2】在留資格と業務適合性の確認手順
外国人雇用の最大リスクは在留資格で認められていない業務への従事です。
企業が行うべき確認は3段階あります。
①在留資格の種類確認
まず在留カードの「在留資格」を確認します。
在留資格の例:
- 技術・人文知識・国際業務
- 技能
- 特定技能
- 留学
- 家族滞在
- 永住者
- 日本人配偶者等 など
資格により就労範囲は根本的に異なります。
採用前の確認も必須ですが、改めて採用後も確認しましょう。
②就労制限・許可の確認
在留カード裏面を確認します。
チェック項目:
- 就労制限の有無
- 資格外活動許可
- 指定書の有無
- 就労時間制限
裏面に書いてある事項は見落としがちなので、こちらも採用前後ともに忘れず確認してください。
③業務内容との適合性について
例:技術・人文知識・国際業務で採用した場合
適合する業務例
- 営業
- 通訳
- IT
- マーケティング
- 設計
- 企画 など
不適合(やらせてはいけない)業務例
- 倉庫作業
- 製造ライン作業
- 清掃
- 接客単純労働
これらの業務は技術・人文知識・国際業務の在留資格では従事できず、別の資格を取得する必要があります。
よく「正社員だから問題ない」という認識で、これらの業務をやらせてしまっている企業様もありますが、
業務不適合の場合、企業は不法就労助長罪のリスクを負ってしまいますので注意してください。
在留資格は職種許可制度であり、雇用形態とは無関係です。
【3】雇用契約書と労働条件で企業が注意すべき点
外国人雇用では契約内容が在留資格審査と直結します。
- 職務内容の具体性
- 在留資格との一致
- 給与額
- 勤務地
- 雇用期間
- 更新条件
就労系在留資格では日本人と同等以上の報酬が必須です。
外国人のみ低賃金設定は認められません。
契約時に入管に提出していた金額と実際に支給している金額が少なかったりする等の相違があると更新審査で不利になりますので、そのようなことが無いようにしましょう。
【4】社会保険・労働保険の加入義務
外国人も日本人と同様に社会保険加入対象です。
加入対象
- 健康保険
- 厚生年金
- 雇用保険
- 労災保険
これらの加入手続き期限は、
- 社会保険 → 5日以内
- 雇用保険 → 翌月10日
となります。
これらは、在留資格に関係なく加入義務があります。
よくある誤解として、「外国人だから不要」「本人希望で未加入」「短期だから不要」などと考えている方もいらっしゃいますが、未加入は、
- 行政指導
- 遡及徴収
- 更新審査悪化
につながりますので必ず手続きするようにしましょう。
【5】ハローワークへの外国人雇用状況届出
外国人雇用時には雇用状況届出が義務です。
対象:
- すべての外国人労働者
- 雇入れ時
- 離職時
届出内容:
- 氏名
- 在留資格
- 在留期限
- 国籍
雇用保険加入者は、資格取得届で兼用し、
未加入者は、個別届出となります。
提出先:ハローワーク
期限:翌月末
未届出は罰金対象ですのでこちらも忘れずに手続きしましょう。
【6】企業責任としての在留期限管理
在留期限管理は企業の重要です。
期限切れ就労は企業が不法就労助長罪に問われてしまいますので注意してください。
- 在留カードコピー保管
- 期限一覧台帳
- 更新3か月前通知
- 申請状況確認
- 結果確認 など
実務上最も多い事故としては、更新未申請のまま気づかず期限到来してしまうというケースです。
このようなことが無いように定期的に在留期限に関しては管理してください。
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在留資格の確認や期限管理、業務適合性の判断など、
「これで問題ないのか不安」という企業様は非常に多くいらっしゃいます。
当事務所では、外国人雇用企業様向けに
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などの実務相談を承っています。
「現在の雇用状況に問題がないか知りたい」
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行政書士が入管審査基準で確認します。
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【7】更新・変更時に企業が行う対応
基本的に在留資格は永続ではなく、雇用状況や職務内容の変化に応じて更新・変更・届出対応が必要になります。
- 在留期間更新
- 転職者採用
- 配置転換
- 職務変更
- 退職・契約終了
ここで重要なのが所属機関に関する届出(契約機関・活動機関)の確認です。
①契約機関届出・活動機関届出とは
これらの届出は
- 入社
- 退職
- 転職
- 契約終了
- 出向終了
といったように、所属機関に変動が生じた場合に発生します。
在留資格により届出種別は次のように分かれます。
契約機関届出
→雇用先が変わったときに提出
雇用契約に基づく在留資格の例としては、
技術・人文知識・国際業務、技能、研究 などが挙げられます。
活動機関届出
→所属先が変わったときに提出
所属機関に基づく在留資格の例としては、
経営・管理、企業内転勤、教育、留学 などが挙げられます。
これらは在留資格ごとに異なるため、届出種別を誤らないよう注意が必要です。
また、外国人が勤務先を変更・退職した場合、14日以内に入管への届出義務があります。
届出義務主体は外国人本人ですが未届出は非常に多く、在留資格の更新・変更審査に影響します。
特に転職採用時は、「前職退職届出未提出」により審査が停滞するケースが多くあります。
そのため企業側でも届出状況を管理することが望まれます。
~企業の実務対応のチェックポイント~
【企業側で行うべき管理】
・退職時の届出案内
・提出期限説明(14日以内)
・提出確認
・控え保管
【転職採用時】
・前職退職届出の有無確認
【まとめ】外国人雇用管理で企業が本当に押さえるべきポイント
外国人雇用は「在留資格管理」という日本人雇用には存在しない法的管理責任を企業が負う点にあります。
そして実際の違反・トラブルの大半は、「管理不足」で発生しています。
■外国人雇用で事故が起きる3つの典型パターン
企業の違反事例には共通点があります。
①在留資格と業務のズレ
②在留期限の管理漏れ
③届出・変更手続の未対応
これらの問題は、企業内の管理体制が存在しないことが主な要因となっております。
■企業が優先的に整備すべき管理体制
外国人雇用では次の4点を企業内ルールとして持つことが重要です。
- 在留資格と業務内容の適合確認フロー
- 在留期限の一覧管理台帳
- 更新・変更・届出の確認ルール
- 退職・転職時の届出管理
この4つが整備されていれば、外国人雇用リスクの大半は防げます。
■企業が誤解しやすい重要ポイント
外国人雇用でよくある誤解があります。
- 正社員なら何でもできる
- 本人が手続きするもの
- 期限は本人管理
- 退職後は関係ない
などのような誤解がありますが、実際にこれらを軽視してしまうと、
在留資格違反 → 企業責任
期限切れ就労 → 企業責任
届出未提出 → 審査影響
というような悪影響が出てしまう可能性があり、企業側に大きな問題が発生してしまいます。
■外国人雇用管理は「採用後」が本番
多くの企業は採用時の在留資格取得に注力しますが、本当に重要なのは雇用後の継続管理です。
なぜなら在留資格は
- 期限がある
- 業務制限がある
- 届出義務がある
- 変更が発生する
という継続管理型制度であるため、細かい管理が重要となります。
■外国人雇用管理を専門家にお任せ
企業単独で管理すると、次の問題が起きやすくなります。
- 在留資格判断が難しい
- 業務適合性判断が不明確
- 届出要否の判断ミス
- 期限管理漏れ
- 更新不許可リスク
外国人雇用は労務管理と入管法務が交差する特殊領域のため、制度理解だけでなく実務判断経験が必要になります。
特に直近では、入管法の運用も細かい部分で変更が起きていたりします。
去年はOKだったのに、今年はNG。という状況も多々あります。
気づかない内に法に抵触していたり、問題が起きたときには既に遅かったということが無いように日ごろからの確認がポイントとなりますので、悩んだり困ったときにすぐに専門家に相談しましょう。
外国人雇用管理を専門家が継続サポートします
外国人雇用は「採用して終わり」ではありません。
在留資格・期限・届出・業務適合性など、雇用後の管理こそが企業リスクを左右します。
しかし実務では、
- 在留資格と業務の適合判断が難しい
- 更新時に問題がないか不安
- 届出漏れがないか分からない
- 期限管理が属人化している
といった課題を抱える企業様が多く見られます。
当事務所では、外国人雇用企業様向けに入管実務に特化した顧問サポートを提供しています。
■顧問サポート内容
- 部署異動や配置転換をする際の在留資格/業務適合性の随時確認
- 雇用内容変更時のリスク判断
- 在留期限管理代行、更新時期の事前通知
- 更新・変更前チェック
- 所属機関届出の要否判断
- 外国人雇用相談(回数制限なし)
- 入管手続き優先対応
- 法改正があった場合など入管の最新情報のご提供
就労ビザ専門の行政書士が関与することで、外国人雇用管理を「社内で抱え込まない」体制を構築できます。
■顧問料
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© ひらま行政書士事務所 / 在留資格・帰化申請サポート
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