【1】ワーキングホリデーから就労ビザに変更できる?
①ワーキングホリデーとは?
ワーキング・ホリデー制度とは、一定の国・地域の若者を対象として、休暇を主な目的に相手国に滞在し、その旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。
日本は、2026年4月1日現在、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、英国など、32か国・地域との間でワーキング・ホリデー制度を導入しています。
2026年にはマルタとイタリアも対象に加わりました。
2026年現在、日本がワーキング・ホリデー制度を導入している国・地域は次のとおりです。
- オーストラリア
- ニュージーランド
- カナダ
- 韓国
- フランス
- ドイツ
- 英国
- アイルランド
- デンマーク
- 台湾
- 香港
- ノルウェー
- ポルトガル
- ポーランド
- スロバキア
- オーストリア
- ハンガリー
- スペイン
- アルゼンチン
- チリ
- アイスランド
- チェコ
- リトアニア
- スウェーデン
- エストニア
- オランダ
- ウルグアイ
- フィンランド
- ラトビア
- ルクセンブルク
- マルタ
- イタリア
対象国・地域や制度の内容は変更されることがあるため、申請時には最新情報を確認する必要があります。
日本でワーキングホリデーを利用する外国人には、原則として「特定活動」の在留資格が付与され、旅券に添付された指定書によって具体的な活動内容が定められています。
また、ワーキングホリデーであっても、風俗営業等に従事することは認められていません。
②ワーキングホリデーから就労ビザへの変更は可能
ワーキングホリデー中に日本企業への就職が決まり、その仕事が希望する就労系の在留資格に該当する場合には、在留資格変更許可申請を検討できます。
ただし、ここで注意したいのが、ワーキングホリデーからの変更手続については、国籍によって取扱いが異なる場合があることです。
例えば、東京出入国在留管理局では、特定活動(ワーキングホリデー・告示5号)からの在留資格変更許可申請について、原則として申請前に審査部門への相談が必要とされています。
一方、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、ドイツの方については、この事前相談を行わずに申請予約ができる例外として案内されています。
ここで注意したいのは、「この5か国の人だけがワーキングホリデーから就労ビザへ変更できる」という意味ではないことです。
5か国以外の国籍についても、個別の事情や申請先、希望する在留資格などによって手続の確認が必要になります。
したがって、ワーキングホリデーから就労ビザへの変更を考える場合は、
- 自分の国籍がワーキングホリデー制度の対象か
- 希望する就労系在留資格の要件を満たしているか
- 日本国内で在留資格変更を行う場合に、どのような手続が必要か
を順番に確認することが重要です。
【2】ワーキングホリデーから変更できる就労ビザと主な条件
一般に「就労ビザ」と呼ばれている在留資格には、複数の種類があります。
例えば、ITエンジニア、技術者、営業、マーケティング、通訳・翻訳などの仕事であれば、代表的な在留資格として「技術・人文知識・国際業務」があります。
このほか、一定の分野で現場業務を行う場合には「特定技能」など、仕事内容に応じて適切な在留資格を検討する必要があります。
そのため、「日本で働くことになったから就労ビザに変更する」というだけでは足りません。
実際に行う仕事が、どの在留資格の活動に該当するのかを確認することが最初のポイントです。
①技術・人文知識・国際業務へ変更する場合
ワーキングホリデーからの変更先として、比較的検討されることが多いのが「技術・人文知識・国際業務」です。
例えば、次のような仕事が対象となります。
- ITエンジニア、システムエンジニア
- 機械・電気などの技術者
- 営業
- マーケティング
- 貿易業務
- 通訳・翻訳
- 語学を活用する業務
- 企画・広報
- 一定のホテル業務
重要なのは、実際に行う仕事内容が技術・人文知識・国際業務に該当しているかという点です。
例えば、営業職として採用されたとしても、実際には商品の運搬や店舗での単純作業が中心となっている場合には、仕事内容について慎重な検討が必要です。
また、本人についても、学歴や実務経験などの要件を満たしている必要があります。
これまでの学歴・専攻や職歴と、これから行う仕事との関連性についても確認が必要です。
さらに、報酬については、外国人であることを理由として日本人より不当に低い給与にすることは認められません。
このように、技術・人文知識・国際業務への変更では、仕事内容、本人の学歴・職歴、雇用条件、勤務先の事業内容などを総合的に確認することが重要です。
②ワーホリ中の仕事と就職後の仕事が違っていても問題ない?
ワーキングホリデー中に飲食店や小売店などで働いていたとしても、就職後に技術・人文知識・国際業務に該当する仕事を行うのであれば、ワーキングホリデー中の仕事内容だけを理由に変更できないわけではありません。
重要なのは、変更後に実際に行う仕事が希望する在留資格に該当しているかです。
ただし、これまでの経歴と就職後の仕事内容との関係について説明が必要になるケースもあるため、申請前に確認しておきましょう。
\ワーキングホリデーから就労ビザへの変更を検討している方へ/
ワーキングホリデーから就労ビザへ変更する場合、就職先が決まっているだけで許可されるわけではありません。
特に技術・人文知識・国際業務への変更では、仕事内容と在留資格の適合性、学歴・職歴との関係、給与などの雇用条件を事前に確認しておくことが重要です。
「自分の仕事内容で技人国に変更できる?」
「学歴や職歴は条件を満たしている?」
「申請準備を始めても大丈夫?」
このような疑問がある方は、申請書類を準備する前に、ご自身のケースで変更が可能か確認しておくと安心です。
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【3】ワーキングホリデーから就労ビザへ変更する申請方法
ワーキングホリデーから就労系の在留資格へ変更する場合は、基本的に次のような流れで準備します。
まず、どの会社で、どのような仕事をするのかを確認します。
仕事内容によって必要となる在留資格が変わるため、「就労ビザなら何でもいい」と考えるのではなく、実際の業務内容から在留資格を判断します。
技術・人文知識・国際業務を希望する場合には、本人の学歴や専攻、実務経験などを確認します。
特に、大学等で学んだ内容と就職後の仕事との関連性については、申請前に整理しておくことが重要です。
在留資格の審査では、外国人本人だけでなく、雇用する会社についても確認されます。
会社の事業内容や規模、過去の実績などに応じて、必要となる資料が異なります。
日本国内での変更が可能なケースでは、必要書類を準備して在留資格変更許可申請を行います。
申請先は、原則として申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署です。
ただし、ワーキングホリデーからの変更については、申請先の運用によって事前相談等が必要になる場合があります。
東京出入国在留管理局では、前述のとおり、ワーキングホリデー(告示5号)からの変更について一定の場合に事前相談が必要とされています。
【4】ワーキングホリデーから就労ビザへ変更するときの注意点
①ワーホリの在留期限を意識する
ワーキングホリデーには在留期限があります。
就職先が決まってから申請準備を始めるのではなく、在留期限を確認したうえで、早めに手続きを進めることが重要です。
特に、仕事内容や学歴要件に問題がある場合には、申請直前になって準備をやり直すことになる可能性があります。
②「就職先が決まった=変更できる」ではない
日本企業から内定をもらったとしても、それだけで就労系の在留資格が許可されるわけではありません。
仕事内容が在留資格に該当するか、本人が要件を満たしているか、会社側に問題がないかなどを確認する必要があります。
③ワーホリから変更する場合は国籍も確認する
ワーキングホリデーからの変更では、国籍によって手続の取扱いが異なる場合があります。
特に東京で申請する場合、
- オーストラリア
- ニュージーランド
- カナダ
- 韓国
- ドイツ
については、東京出入国在留管理局が事前相談を不要とする例外として明示しています。
そのため、「技人国の要件を満たしているか」だけでなく、「現在のワーキングホリデーから、どのような手続で変更するのか」まで確認することが大切です。
④日本にいながらCOEを申請できる場合がある
ワーキングホリデーから就労ビザへの変更について、日本国内での在留資格変更許可申請が難しいケースでも、日本に滞在したまま在留資格認定証明書(COE)の交付申請を進められる場合があります。
COEの申請は、就職先の会社などが代理人となって行うことができます。
そのため、ワーキングホリデー中に就職先を決め、日本にいる間にCOEの申請を行い、COE交付後に日本を出国して、母国などの日本大使館・総領事館で査証(ビザ)の手続きを行い、改めて日本へ入国するという方法を検討できます。
ただし、日本国内で在留資格変更ができるか、COE申請を利用する必要があるかは、国籍や現在の在留資格、就職する仕事の内容などによって異なります。
早めに自分のケースに合った手続きを確認しておきましょう。
【まとめ】
ワーキングホリデー中に日本で就職し、そのまま働き続けたい場合は、就労系の在留資格への変更を検討できます。
特に技術・人文知識・国際業務へ変更する場合は、就職後の仕事内容が在留資格に該当しているかだけでなく、本人の学歴・職歴、仕事内容との関連性、給与などの雇用条件についても確認が必要です。
また、ワーキングホリデーからの変更では、国籍や申請先によって手続の取扱いが異なる場合があります。
日本国内での変更が難しいケースでも、日本に滞在したままCOEの申請を進め、交付後に出国して査証手続を行う方法を検討できる場合があります。
そのため、ワーキングホリデーの在留期限が迫ってから準備を始めるのではなく、就職先が決まった段階で、**「この仕事で変更できるのか」「自分の場合はどのような手続が必要なのか」**を早めに確認しておくことが大切です。
\ワーキングホリデーから就労ビザへの変更を検討している方へ/
「日本で就職することになったけれど、自分の場合は就労ビザに変更できる?」
「技人国に変更するために、何を準備すればいい?」
このような場合は、申請準備を始める前に、仕事内容・学歴・職歴・給与・勤務先などを確認し、変更の可能性を整理しておくことが重要です。
当事務所では、ワーキングホリデーから就労ビザへの変更を検討している方を対象に、許可・不許可の事前診断を無料で実施しています。
「まだ申請するか決めていない」という段階でも構いません。
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