高度専門職ビザは、日本での永住権を最短で取得できる制度のひとつです。通常の就労ビザでは日本での滞在10年以上が必要ですが、高度専門職ビザを取得してポイント要件を満たすことで、最短1年または3年で永住申請が可能になります。

しかし、必要な書類は非常に多く、ポイント計算や勤務先証明、納税状況などを正確に整えることが求められます。また、改正後は経営管理ビザを基盤とする「高度専門職1号ハ」の審査基準が厳格化されており、資本金や雇用条件、事業内容の証明も求められるようになりました。

本記事では、高度専門職ビザから永住申請までの全体像を徹底解説します。
ポイント制度の詳細、優遇措置、必要書類、申請フロー、専門家に依頼すべきケースまで網羅しておりますので是非最後までご覧ください!

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【1】高度専門職のポイント制の仕組み

高度専門職ビザは、学歴・職歴・年収・年齢・日本語能力などの項目でポイントが計算され、合計 70点以上で高度専門職として認定されます。
ポイント制度の導入により、従来の就労ビザよりも永住申請までの期間が短縮され、滞在中の家族の優遇措置も受けやすくなりました。高度専門職は(イ)(ロ)(ハ)の3つの区分に分類されます。

高度専門職1号の区分

【1号イ(学術研究)】大学や研究機関での研究職・教育活動
【1号ロ(専門・技術)】IT・科学技術・人文知識職など
【1号ハ(経営・管理)】企業経営者・管理職 ※注釈:令和7年10月16日施行の経営管理ビザ改正で、資本金3,000万円以上、常勤従業員1名以上、日本語B2相当などの要件が求められます。経営に関する専門家による評価書提出が必要になる場合もあります。

ポイントの計算については、主に下記の項目により計算されます。

~ポイント計算の主な項目の例~

≪学歴≫
・大学卒:基本ポイント
・修士・博士:加点
・複数の分野での博士、修士等:追加加点

≪職歴≫
・管理職(代表取締役等):加点

≪年収≫
・高所得者ほど加点
・企業経営者は法人所得なども考慮

≪年齢≫
・若年層は高得点
・年齢が上がると減点要素になる場合あり

≪日本語能力≫
・日本語能力試験N1やN2レベルは評価対象

≪資格・特定学校卒業≫
・国家資格の保有で加点
・海外の名門大学卒業も評価される

≪特定分野の事業従事≫
・研究、IT、経営、管理職など

ポイント計算の詳細については、下記ポイント表を参照してください。
ポイント計算表※出典:出入国在留管理庁

▼高度専門職についての詳しい解説については下記コラムを参考にしてください。
高度専門職ビザとは?取得要件の完全ガイド|1号・2号の条件とメリットを行政書士がわかりやすく解説

【2】1年または3年で永住申請できる優遇措置と注意点

高度専門職の最大のメリットが、永住申請に必要な在留期間の大幅短縮です。
通常、永住許可を取得するには日本に10年以上在留していることが必要ですが、高度専門職ビザの場合は、1年または3年の在留で永住申請が可能です。

①ポイント基準による条件

高度専門職ビザでは、「高度人材ポイント」をもとに条件が分かれます。

【80ポイント以上】
→ 在留期間1年で永住申請が可能

【70ポイント以上】
→ 在留期間3年で永住申請が可能

②永住申請の起算点(ポイント維持期間)

永住申請で重要なのは、「ポイントを満たした状態で在留していた期間」がカウントの対象になることです。
単に過去にポイントが足りていた時期があっても、その期間は起算点には含まれません。

80ポイント以上の場合、下記のいずれかを満たすことで優遇措置が受けられます。

・高度人材ポイントで80ポイント以上を維持して1年以上在留していること
・または、永住申請日から1年前の時点で80ポイント以上を有していたことが証明でき、かつ1年以上継続して在留していること

70ポイント以上の場合、下記のいずれかを満たすことで優遇措置が受けられます。

・高度人材ポイントで70ポイント以上を維持して3年以上在留していること
・または、永住申請日から3年前の時点で70ポイント以上を有していたことが証明でき、かつ3年以上継続して在留していること

【ポイント計算の際の注意点】

永住申請における期間のカウントは、「ポイントを維持して在留した期間」から始まります。そのため、過去にポイントが不足していた場合、その期間は起算点に含まれませんので注意してください。
在留期間の証明には、給与明細、在職証明書、資格証明書などの客観的資料の提出が必須となるため、予め準備をしておきましょう。

また、高度専門職から永住ビザに切り替える際、優遇されるのは在留期間の短縮であり、そのたの永住申請の一般要件は満たしている必要はあります。

  • 住民税・所得税を期限内に納めている
  • 健康保険・年金に加入し、保険料を滞納していない
  • 素行善良(前科・交通違反の累積なども確認される)
  • 安定した収入(一般的に年間300万円以上が目安)

これらの一般要件を満たしていないと、永住申請は通りにくくなってしますので気を付けましょう。

▼永住申請の一般要件はこちらのコラムを参照してください。
【完全版】永住ビザ申請の全て:要件・必要書類・審査ポイント・不許可回避まで総まとめを徹底解説

【3】高度専門職から永住に切り替えるメリット

◆ 高度専門職2号と永住の違い(比較表)

条件高度専門職2号永住者
在留期間   無期限無期限
転職の自由可(活動類型の範囲内のみ)自由
仕事の種類        限定あり制限なし
親の帯同     可(条件あり) 不可
家事使用人可(条件あり)不可
社会的信用度             高い最も高い(住宅ローン通過率など)
◆永住にはない高度専門職2号のメリット
  • 親の帯同(一定条件あり)
  • 家事使用人の帯同
  • 高度活動の範囲での柔軟な就労

→「家族の事情」などで高度専門職2号を好むケースもあります。

◆永住者のメリット
  • 完全な職業自由(アルバイトでも起業でも可)
  • 銀行や金融機関の信頼度が圧倒的に向上
  • 住宅ローン・クレジット審査が通りやすい
  • 在留資格更新が不要

→「日本で長く生活したい・転職の自由が欲しい」方は永住が圧倒的に有利。

【4】永住申請に必要な追加書類(高度専門職ビザ特有の資料)

高度専門職ビザから永住許可を申請する場合、一般的な永住申請書類に加え、高度人材ポイントに関する資料や在職・納税関係の疎明資料が必要となります。
ポイントによって、提出する書類や期間が異なる点が特徴です。

80ポイント以上(1年ルート)の場合

80ポイント以上を維持して1年以上在留した場合の永住申請では、以下の資料が必要です。

  • 高度専門職ポイント計算表(申請時点の最新)
  • 高度専門職ポイント計算結果通知書(80点以上)※1年前のポイント状態が必要な場合は、その時点の計算表も用意
  • 直近1年分の納税証明書
  • ポイント加算に必要な疎明資料(学歴、年収、職歴、資格など)
  • 雇用契約書・就労証明書
  • 役員・経営者の場合:会社の財務資料(直近2期の決算書など)
70ポイント以上(3年ルート)の場合

70ポイント以上を維持して3年以上在留した場合の永住申請では、以下の資料が必要です。

  • 高度専門職ポイント計算表(申請時点の最新)
  • 直近3年分の納税証明書
  • 年金・健康保険料の納付証明書(直近2年分)
  • ポイント加算に必要な疎明資料(学歴、年収、職歴、資格など)
  • 雇用契約書・就労証明書

▼永住申請の必要書類については下記のコラムをご覧ください。
【保存版】永住ビザ申請に必要な書類一覧とスムーズに揃えるコツ【理由書作成のポイント・不許可事例付き】

~注意すべき見落としがちな書類について~

高度専門職の方が永住申請の際に、審査で指摘されやすいポイントは次の通りです。

  • ポイント計算の過去履歴を証明できていない
  • 年収の加算ポイントが不十分(ボーナスや特別手当の証明漏れ)
  • 昇格や部署変更など、雇用形態変更による職務内容の不整合
  • 会社の財務状況が悪い年の決算書の提出

これらの書類不備や疎明不足により、永住申請が不許可になるケースもあります。
事前に資料を整理し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら準備することが推奨されます。

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【5】申請から許可までの流れを実務ベースで解説

STEP1
点数計算の精査(最重要)

行政書士が最初にやるのは「本当に70/80点あるか」の裏付けです。自己計算と専門家計算が10点以上ズレることも珍しくないので自分で申請する場合の点数計算は入念に確認してください。

STEP2
ポイントの根拠資料を収集(2週間〜1ヶ月)

海外企業の在職証明や大学の英文証明書の取り寄せには時間がかかる傾向が強いため、スケジュール管理を徹底しましょう。

STEP3
生活状況の整理・確認

納税状況・社会保険状況などに問題がないか確認してください。せっかくポイントを満たしていても、納税状況が悪いと不許可になってしまう可能性があります。

STEP4
永住申請書の作成

①~③までに問題がないことの確認ができたら、申請書類の作成をしましょう。

STEP5
入管で申請(審査期間:4〜8ヶ月)

書類に全くの不備がなく、在留状況が良好であれば早く審査が通る可能性があります。

STEP6
追加書類の提出

追加書類を求められたら遅滞なく対応しましょう。対応状況や提出内容次第で許可・不許可が分かれてしまいます。不安がある場合はすぐに専門家に相談してください。

STEP7
永住許可の通知

スムーズに行って半年。書類不備や追加書類の対応などがある場合は時間が長期化してしまう場合もあります。

【6】専門家に依頼した方が良いケース

高度専門職ビザから永住申請を行う際、すべて自分で手続きを行うことは可能ですが、以下のようなケースでは専門家への依頼が強く推奨されます。

①ポイント計算に不安がある場合

高度専門職のポイント計算は、学歴・職歴・年収・年齢・日本語能力など複数の要素を合算する必要があります。
自己計算では1〜10点程度の誤差が生じやすく、点数不足で永住申請が却下されるリスクがあるため、細心の注意を払ってください。
特に、海外学歴やボーナス・特別手当などの加算ポイントがある場合、専門家による正確な計算が安心です。

②追加書類が多く複雑な場合

  • 高度専門職ポイント計算表や通知書
  • 雇用契約書・就労証明書
  • 役員の場合は会社財務資料(決算書など)
  • 過去の昇格・部署変更に伴う職務内容の証明

これらの書類は、形式や記載内容の不備があると審査に影響します。専門家はこれらの書類のチェック・整備を行い、提出漏れや証明不足を防ぐことが可能です。

③経営管理活動(高度専門職1号ハ)に関する場合

令和7年10月16日の改正以降、経営管理ビザを基盤とする1号ハの永住申請では、資本金3,000万円以上、常勤従業員1名以上、日本語B2相当などの要件が求められます。
事業内容や財務状況の疎明資料の作成には専門的な知識が必要で、評価書の作成や提出資料の精査も専門家がサポートできます。

④過去の在留履歴やポイント維持期間が複雑な場合

80点・70点ルートの起算点や在留期間のカウント方法には注意が必要です。
過去にポイントが不足していた期間がある場合や、昇格・転職で職務内容が変わった場合は、自分だけで正確に整理するのが難しいケースがあります。
専門家に依頼すれば、審査官に誤解されない資料整理と説明が可能です。

⑤総合的にリスクを避けたい場合

  • 納税状況や社会保険加入状況に問題がある
  • 海外勤務歴や特殊な職務内容がある
  • 財務資料が複雑で、審査官にわかりやすく説明できるか不安

これらの上記のようなケースでは、専門家のチェックにより不許可リスクを大幅に低減できます。
「自分で申請できるかも」と思っても、最終的な安心とスムーズな許可を得るためには、専門家のサポートが効果的です。

【7】まとめ

高度専門職ビザからの永住申請は、在留期間の短縮やポイント制度の優遇がある一方で、必要書類やポイント証明の整備、過去履歴の整理など、細かい作業が多く存在します。

  • 80点以上であれば在留1年、70点以上であれば在留3年で永住申請可能
  • 必要書類は納税証明、就労証明、ポイント疎明資料、場合によっては会社財務資料も含む
  • 書類不備やポイント計算の誤差は、不許可の原因となる可能性がある

自分で申請することも可能ですが、審査に精通した専門家に相談・依頼することで、不許可リスクを大幅に減らすことができます。
永住取得は日本での生活基盤を確立する大切な一歩です。書類準備やポイント整理で迷ったら、早めに行政書士に相談して、確実な申請を目指しましょう。

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