近年、留学生や就労外国人の増加により賃貸ニーズが拡大し、さらに海外投資家による日本不動産の購入も増えています。
こうした背景から、外国人顧客に対応できる人材は、不動産会社にとって重要な戦力であり、今まで日本人を主なターゲットとしていた不動産会社が、「今後は外国人顧客も取り込んでいきたい」と考えるケースも増えています。
一方で、外国人を正社員として採用するには就労ビザの取得が必要となり、

「どのビザを使えばいいのか分からない」
「不動産業でも許可が出るのか不安」

といった声も多く聞かれます。
実際、不動産会社で外国人採用を検討する際、多くの企業が最初に直面するのが「そもそもビザは取れるのか?」という問題です。

結論として、不動産会社でも外国人の正社員採用は可能です。
ただし重要なのは、「採用できるか」ではなく、どのような業務を任せるかによって結果が大きく変わるという点です。

実務上も、同じ不動産会社であっても、業務内容や説明の仕方によって、許可されるケースと不許可となるケースが分かれます。
この差を生むのが、業務内容の設計と説明力です。

本記事では、不動産会社で外国人を採用する際に必要なビザの種類や審査ポイント、不許可を防ぐための実務対策をわかりやすく解説しますので是非参考にしてください。

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【1】不動産会社での主な就労ビザは「技人国ビザ」

不動産業で外国人を採用する際に中心となる就労ビザは、

「技術・人文知識・国際業務ビザ(通称:技人国ビザ)

です。

①不動産業において、技人国ビザで認められる業務

実務的には以下のような業務が該当します。

  • 外国人顧客対応(営業・接客)
  • 賃貸・売買契約の手続補助(宅建士業務を除く)
  • オーナー・関係士業との調整
  • マーケティング・集客活動(SNS含む)
  • 通訳・翻訳

【ポイント】
営業+調整+分析など“複合的な専門業務”であることが重要となります。

また、上記「通訳・翻訳」の業務に従事させる注意点として、「通訳・翻訳」のみの申請は可能ですが、あまりお勧めはできません。
理由としては、「通訳・翻訳」のみで申請すると従事できる業務の範囲を狭めてしまうため、申請する際は「営業+通訳」等、複合的に設計しておくことが推奨されます。

②NGになりやすい業務

  • 内見案内のみ
  • 清掃・管理業務
  • 受付専任
  • 単純作業中心

これらは専門性が無く、誰でもできる単純作業と判断されてしまう可能性が高いため、許可が下りにくくなってます。

【2】技人国ビザの主な要件

技人国ビザを申請する際、主な要件としては以下の通りです。
詳細については、下記ブログで解説しておりますので、ご覧ください。
(本記事では要点のみ解説させていただきます)

▼技人国ビザの詳細コラム
技術・人文知識・国際業務ビザ(技人国ビザ)とは?学歴と職務が不一致でも許可される要件・実務例を行政書士が徹底解説

①業務内容の適合性

技人国ビザの申請において、下記の点が最重要となります。

「専門性」があるか
「学歴と関連性」があるか

この点が立証できないと、どんなに優秀な人材でも許可が下りにくいので注意しましょう。

②学歴要件

以下のいずれかが必要です。

  • 大学卒業(学士以上)
  • 日本の専門学校卒(専門士)

特に注意点すべき点は以下の通りです。

  • 海外専門学校 → 原則NG
  • 専攻と業務の関連性 → 必須

③雇用契約の安定性

外国人を採用する際、基本は「正社員」採用が推奨されます。
入管の審査では、安定した雇用形態が求められますので、完全歩合制のみ等の給与形態ですと審査は厳しくなる傾向があります。
そのため、「基本給+歩合」などであれば問題はありませんが、基本給についても「日本人と同等額以上」が求められますので、極端に低い基本給は避けるようにしましょう。

④会社規模(カテゴリー)

入管の審査において企業は、「カテゴリ1〜4」に分類されます。
審査においてのイメージとしては、以下の通りです。

カテゴリー3~4(新設会社・小規模の企業)

→説明資料の準備が重要で、審査が慎重傾向

カテゴリー1~2(中堅~大企業)

→比較的スムーズ

▼カテゴリーについての詳細については下記コラムをご覧ください。
就労ビザ申請における「カテゴリー」とは?カテゴリー1〜4の違い・必要書類・審査への影響を行政書士が徹底解説!

その業務内容、本当にビザが取れる内容になっていますか?

不動産業の場合、一見問題なさそうでも
「単純労働」と判断され、不許可になるケースが少なくありません。

例えば、
・内見案内が中心になっていないか
・業務に専門性があると説明できるか
・学歴との関連性に問題がないか

当事務所では、不動産会社の外国人採用について
就労ビザの許可可能性を無料で診断しています

就労ビザ基準に適合しているか
職務内容表現は適切か
不許可リスク箇所はないか

行政書士が入管審査基準で確認します。
申請前チェックだけでも大丈夫ですので、下記フォームより
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墨田区・錦糸町エリア以外の方でもご対応可能です。
就労ビザ取得をご検討の方は、お気軽にご相談くださいませ。

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【3】不動産会社で外国人を採用する際に必要な書類について

基本書類は以下の通りです。

  • 登記事項証明書
  • 決算書
  • 会社案内
  • 宅建業許可証
  • 法定調書合計表
  • 雇用理由書

これからの書類については、最低限準備が必要な書類で、状況に応じて追加の書類が必要になります。
入管のホームページに記載されている書類だけ揃えば許可がもらえるというわけではないことに注意が必要です。

この中でも、特に重要な書類が「雇用理由書」です。

この雇用理由書のクオリティによって、審査結果の可否が左右されると言っても過言ではありません。
よくある問題として、

  • 内容が抽象的
  • 外国人である必要性が弱い
  • 業務内容とズレている

というような場合、追加資料を求められたり、一発不許可となってしまう可能性が高まります。
雇用理由書の書き方や必要書類の準備について迷われたらそのまま申請を進めずに、一度専門家にご相談ください。

▼雇用理由書の書き方についての詳細は下記コラムをご覧ください。
就労ビザ(技人国)雇用理由書の書き方完全ガイド|不許可・追加資料を防ぐ実務ポイント

【4】不動産会社で外国人を採用するメリット

外国人採用の最大のメリットは、単なる人手不足の解消ではありません。
以下のようなメリットが考えられております。

≪メリット①≫外国人顧客への対応力強化

外国人顧客は、言語だけでなく文化的な不安も抱えています。
同じ国籍・言語のスタッフが対応することで

  • 信頼感の向上
  • 問い合わせ増加
  • 成約率アップ

といった効果が期待できます。

≪メリット②≫新規顧客開拓(海外市場)

近年は、以下のようなニーズも増えています。

  • 外国人留学生向け賃貸
  • 海外投資家の日本不動産購入
  • 母国ネットワークを活用した集客

特に、外国人社員が持つ“母国ネットワーク”は強力で日本人には代替できない資産です。

≪メリット③≫マーケティング・SNS活用

  • 多言語SNS運用
  • 海外向け物件情報発信

これらは今後の不動産業において重要性が増してつつあり、既に実行している企業も多くなってきております。

不動産会社における外国人採用については、上記のようなメリット以外にも多々あり、優秀な外国人材に関しては多くの企業が欲している状況でしょう。
そのため、入管から無事に許可をもらうためにも、事前の準備が重要となってきます。

【5】まとめ

本記事では、不動産会社で外国人を採用する際の就労ビザについて解説してきました。
ポイントを整理すると以下の通りです。

  • 不動産会社でも外国人の採用は可能
  • 主に「技人国ビザ」を活用する
  • 許可の可否は業務内容の設計で大きく左右される
  • 「単純作業」と判断される業務はNG
  • 学歴・業務内容・雇用条件の整合性が重要

特に「雇用理由書」の出来が審査結果を左右します。

そして最も重要なのは、

  • 「実際に何をやらせるか」ではなく、「入管にどう伝わるか」で結果が決まる

という点です。

同じ内容でも、説明の仕方や構成によって

  • スムーズに許可されるケース
  • 不許可になるケース

に分かれるのが、就労ビザ申請の実務です。

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  • 業務内容が専門職として評価されるか
  • 単純労働と判断されるリスクがないか
  • 学歴や経歴との関連性に問題がないか
  • 職務内容や雇用理由書の設計が適切か

といったポイントを、実務目線でチェックいたします。

不許可になってからでは、大切な時間が失われ、再申請のハードルも上がってしまいます。

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  • 在留資格適合性チェック
  • 専門業務表現の修正提案
  • 不許可リスク箇所の指摘
  • 入管目線での改善アドバイス

をご提供します。

就労ビザ申請は正しくやればしっかりと許可はとれます。不許可になってから悩む前に専門家と共に進めてまいりましょう。

また、墨田区・錦糸町エリアで就労ビザ申請をご検討の企業様からのご相談を多数お受けしております。
近隣で行政書士をお探しの場合は、対面でのご相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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