【1】不許可になってしまった場合にまずすることとは?
不許可になってしまった場合、まず最初に行うべきことは、「なぜ不許可になったのか」という理由を正確に確認することです。
一度不許可になってしまっても、再度ビザを申請すること自体は可能です。
しかし、前回と何も状況が変わらないまま、同じ内容で再申請をしても、許可される見込みはほとんどありません。
ところが、不許可通知書には具体的な理由はほとんど記載されていません。
そのため、不許可の原因を把握するには、入管へ出向き、担当者から直接説明を受ける必要があります。
この「理由確認」は、再申請の成否を左右する唯一の情報収集の機会といっても過言ではありません。
しかし、ここで多くの方がつまずきます。
- 説明が抽象的で法律用語が多い
- 日本語が難解で理解しづらい
- 何をどう直せばよいのか分からない
その結果、「理由は聞いたつもり」でも、実は核心を理解できていないまま帰ってしまうケースが少なくありません。
再申請の成功率を大きく左右するのは、このヒアリングの質にあります。
ヒアリング時に必ず確認すべき3つの質問
①どの部分の説明が不足していたのか
②どこをどのように改善すれば再申請が可能か
③在留中に再申請すべきか、それとも一度帰国すべきか
特に③は極めて重要です。
不許可理由によっては、在留中に再申請するよりも、一度帰国して「在留資格認定証明書交付申請」に切り替えた方が、許可の可能性が高まるケースもあります。
この判断を誤ると、無駄な再申請を繰り返すことになりかねませんので慎重に確認しましょう。
【2】不許可の主な原因は大きく2種類
就労ビザが不許可になる理由は、実務上ほぼ次の2つのどちらかに分類されます。
①在留資格の要件を満たしていない、または“伝わっていない”
入管審査は、実は非常にシンプルな3点だけを見ています。
- 誰が(学歴・職歴)
- どこで(会社の安定性・実態)
- 何をするのか(職務の専門性)
この3点が、書類から客観的に読み取れるかどうかだけで判断されています。
ここで重要なのは、「満たしているか」ではなく「伝わっているか」です。
実務上、就労ビザ不許可の多くはこの説明が不足していることが原因となります。
つまり、要件は満たしているのに、説明の仕方が悪くて落ちている」という状況で、このような場合は、再申請で挽回できる可能性が高い不許可の類型になります。
②これまでの在留状況に問題があるケース
一方で、こちらは深刻です。
- 週28時間超のオーバーワーク
- 税金・年金未納
- 資格外活動
- 犯罪歴
これらは過去の事実であり、後から修正できません。
このタイプは、説明の工夫ではなく、「どうリカバリーを設計するか」という別次元の対応が必要になります。
反省文や今後の計画書等でリカバリーができるのかどうかは、一人ひとりの状況によって異なりますので、このような場合に該当する場合は一度専門家に相談することがおススメです。
【3】再申請で失敗しないための注意点
不許可になってしまった場合、多くの申請者・企業担当者がやってしまう失敗は「形式的な修正で済ませてしまうこと」です。
しかし実務上の不許可原因は、単なる誤字脱字や証明書の不足だけではなく、上述した「説明不足・整合性の欠如・根本的な設計ミス」にあることがほとんどです。
再申請の際、下記2点に注意して再申請の準備を進めてください。
注意点① 前回の申請書や書類をほぼそのまま使い回さないようにする
多くの不許可再申請が失敗する理由は、次のような形です:
- 前回提出した申請書の雛形をそのまま使う
- 不許可理由を把握せずに同じ書類構成で提出
- 用語や数字を少し変えただけ
入管は前回提出書類の内容をすべて把握しているため、表面的な修正だけでは「改善された」と認識されません。
前回不許可になった理由に対して、”何がどう修正されたのか”を明確に示す必要があります。
必要に応じて補足資料等も積極的に提出していきましょう。
注意点② 職務・会社・契約内容の「整合性」が取れていない
実務上、不許可の多くは以下のような点です。
- 職務内容が抽象的で専門性が伝わらない
- 学歴・職歴と業務の関連性や説明が弱い
- HP・登記簿・契約書・申請書の内容がバラバラ
- 給与が低い、契約条件が「安定雇用」と判断されない
これらのような原因で不許可になることが多く、入管は申請者だけでなく、会社の実態と一貫性を同時に審査しているため、再申請時にはこれらのポイントを改善する必要があります。
~見直すべきポイント~
- 業務内容を1日の流れレベルで具体化
- 学歴・経験との結びつきを明示
- Web情報・登記・契約書・申請書の文言統一
- 契約期間・給与・社会保険の明確化
これらを見直して、書類の準備を進めていきましょう。
③再申請する際のポイント
不許可になったからといって、再申請する際にただ書類の枚数を増やせば良いわけではありません。
重要なのは、
- 前回不許可になった根本原因の解消
- 書類の整合性と根拠の強さ
- 客観的証拠に基づく説明力
の3点がしっかりと揃っているかどうかです。
つまり、再申請を成功させるかどうかは「証言(言葉)」ではなく客観的「証拠」によって説明されているかがとても重要となります。
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「どこを直せばいいのか分からない」
「この内容で再申請して大丈夫なのか不安」
そのまま自己判断で進めてしまうと、同じ不許可を繰り返す可能性があります。
不許可理由と申請内容を照らし合わせて、
再申請で挽回可能なケースかどうかを事前に判断することが重要です。
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【4】不許可後の在留期限には注意が必要です。
不許可後、多くの方が誤解しているのが在留期限の扱いです。
①在留期限が残っている場合
期限内であれば在留は可能で、再申請も可能です。
さらに、期限内に再申請すれば、その後期限が到来しても自動的に2か月の特例期間に入ります。
この特例期間内に、審査結果が出るようになっております。
②在留期限が切れている/特例期間中に不許可になった場合
この場合、「特定活動(出国準備)」30日程度へ変更する流れになります。
ここでの対応はケースにより異なり、
- そのまま再申請可能な場合
- 帰国が必要な場合
に分かれます。
そして重要なのは、帰国=不利ではないという点です。
一度帰国し、「在留資格認定証明書交付申請」(海外から呼び寄せる方法)に切り替えた結果、許可になる事例は珍しくありません。
在留にこだわり続けることが、かえって遠回りになるケースもあります。
【5】再申請を成功させる具体的実務手順
再申請は、単なる「やり直し」ではなく、一度不許可になった申請を、入管の目線で“組み直す作業”のため、初回申請よりもはるかに審査が厳しくなります。
入管にはすでに前回の申請内容、不許可と判断した理由がすべて記録として残っているため、その内容を払しょくするための設計をしなければなりません。
ここが再申請の出発点で、理由を聞かずに再申請すると、ほぼ確実に同じ結果になります。
このヒアリングは、方向性を決める唯一のチャンスなので絶対に確認しましょう。
誤字脱字レベルではなく、
- なぜ伝わらなかったのか
- なぜ専門性が弱く見えたのか
- なぜ会社の実態が疑問視されたのか
といった入管の視点での検証を行います。
ここが最も重要です。
単に業務を説明するのではなく、在留資格に該当する業務内容に再構築します。
実務では、「実際の業務」をそのまま書くとビザ要件に当てはまらないことが非常に多いためです。
説明ではなく、客観的証拠で裏付けます。
- 契約書
- 請求書
- 業務フロー
- 組織図
- 社会保険・納税資料
など、「会社の実態」と「業務の実在性」を証明します。
HP・登記簿・契約書・申請書・理由書
これらすべての文言と内容を一致させます。
再申請で最も多い不許可原因は、この“バラつき”であるため、一貫性を持たせましょう。
【6】まとめ|再申請は「やり直し」ではなく「再設計」
就労ビザが不許可になってしまった場合、多くの方が
「もう一度出せば通るのではないか」
「少し書類を直せば大丈夫だろう」
と考えてしまいます。
しかし実務上、再申請とは単なるやり直しではありません。
入管にはすでに、
- 前回の申請内容
- 不許可と判断した理由
- 会社や申請人に対する疑問点
これらがすべて記録として残っています。
つまり再申請は、初回申請よりもはるかに厳しい目線で審査される申請になります。
実際に、再申請の相談を受けた際、内容によっては専門家でも「許可は難しい」と判断せざるを得ないことがあります。
だからこそ、本来は再申請で専門家に依頼するのではなく、初回申請から依頼するべきと言われるのです。
再度申請する際に重要なのは、
「なぜ落ちたのか」を正確に把握し、入管の目線で申請全体を組み直せているかどうか。
これができていなければ、同じ結果を繰り返す可能性が極めて高くなります。
一方で、不許可理由の多くは
「要件を満たしていない」のではなく、「要件を満たしていることが伝わっていない」 ことが原因です。
正しく原因を把握し、書類の整合性と客観的証拠を揃えて再構築できれば、再申請で許可になるケースは決して珍しくありません。
だからこそ、再申請はスピードよりも「設計の精度」が何より重要なのです。
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不許可後の対応を間違えると、取り返しのつかない状況になることがあります。
- 在留中に再申請すべきか
- 一度帰国して認定申請に切り替えるべきか
- そもそも再申請で挽回可能な事案かどうか
これらは、不許可理由と申請内容を精査しなければ判断できません。
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再申請は、正しい方向で準備すれば、まだ十分に挽回可能です。
しかし、方向を誤ると、許可がさらに遠のきます。
動く前に、まずは正しい判断を一緒にしていきましょう!
© ひらま行政書士事務所 / 在留資格・帰化申請サポート
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