【1】N2は“条件付きで原則必要”の方向に
結論として、
COE申請において、日本語を用いる業務に従事する場合はN2相当が原則必要となる見込みです。
ただし、
- すべてのケースで一律必須ではない
- 「業務内容」によって適用される
という点が重要です。
「COEかどうか」+「日本語を使う業務かどうか」
この2つで判断される構造になります。
【2】(最新動向)今回の見直しの全体像
最新動向を整理すると、次のとおりです。
- 【対象】新規入国者(COE申請)
- 【内容】日本語を使う業務で日本語能力証明を要求
- 【レベル】CEFR B2(JLPT N2相当)
- 【除外】留学生からの在留資格変更
■補足
更新申請については現時点では不明
法改正ではなく運用指針の見直し
この見直しの背景には、以下のような制度運用上の背景があると考えられます。
専門職として入国しながら、実際は現場作業に従事するケースが問題視されています。
→日本語能力の確認により、業務の実態を担保
社内外のコミュニケーションにおいて、日本語が必要な場面は多く存在します。
→日本語能力=業務遂行能力の判断材料
不適切な企業の排除も進められる見込みです。
→企業の管理体制や業務設計も審査対象へ
今回の見直しについては審査実務に強く影響する“実質的な基準強化”となります。
これから外国人を採用しようと考えている企業様については、今の段階からしっかりと対応していく必要があります。
【3】 CEFR B2(N2相当)とはどのくらいのレベルか
今回求められるとされる「CEFR B2(N2相当)」は、実務上かなり重要なラインです。
簡単にいうと、
「日常会話+業務上の基本的なやり取りが問題なくできるレベル」
です。
具体的には、
- 会議での発言内容を理解できる
- 上司からの指示を正確に把握できる
- 社内文書やメールを読み書きできる
- 顧客との基本的な対応ができる
といった水準です。
逆にいうと、これらが難しい場合、日本語を使う業務との整合性が疑われやすい点に注意が必要です。
【4】業務内容による整理
今回の日本語要件は、あくまで”「日本語を用いる業務」に限って適用される”とされています。
そのため、実務上は「どのような業務に従事するのか」によって、日本語能力の重要性が大きく変わると考えられます。
例えば、以下のように整理できます。
まず、日本語でのコミュニケーションが中心となる業務です。
- 営業職(国内顧客対応が多い)
- 接客を伴う業務(ホテル・観光・小売など)
- 日本語での社内調整や事務業務
これらの業務では、日常的に日本語を用いることが前提となるため、N2相当の証明が求められる可能性が高いと考えられます。
次に、高度な日本語運用能力が求められる業務です。
通訳・翻訳
などは業務の性質上、日本語能力そのものが職務遂行の前提となるため、実務上は日本語能力証明が強く求められる領域といえるでしょう。
一方で、日本語の使用状況によって判断が分かれる業務もあります。
- ITエンジニア
- 海外向け業務が中心の職種
これらの職種では、
- 社内公用語が何か
- 上司やチームとのコミュニケーション手段
- 日本語での報告・資料作成の有無
といった事情により、日本語能力証明が必要かどうかが個別に判断される可能性があります。
■実務上のポイント
ここで重要なのは、職種名ではなく「実際の業務内容」で判断されるという点です。
例えば同じ「エンジニア」であっても、
日本語で顧客対応を行う → 証明が求められる可能性が高い
英語のみで開発業務を行う → 個別判断の余地あり
といったように、具体的な業務設計によって結論が変わります。
\その業務内容、本当に大丈夫ですか?/
ここまでお読みいただき、
「自社の業務はどのケースに当てはまるのだろうか?」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
実務上は、
日本語を使う業務に該当するのか
N2相当の証明が必要になるのか
そもそも技人国ビザで許可される業務なのか
といった点は、業務内容の設計次第で判断が分かれるケースが非常に多いです。
特に今回の見直しにより、
「なんとなくこの業務なら大丈夫」
「AIで書類作成すれば問題ない」
というような対応では通用しない時代になりつつあります。
▶この業務内容で本当に問題ないのか知りたい
▶N2がなくても許可される可能性があるのか判断したい
という場合は、申請前の段階で整理しておくことが重要です。
簡単な内容でも構いませんので、お気軽にご相談ください。
まずは、下記フォームより事前診断希望と一言ご連絡ください。
墨田区・錦糸町エリア以外の企業様でもご対応可能です。
外国人採用をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
【5】企業が今すぐ見直すべきポイント
①採用基準の見直し
「N2があるか」ではなく、「業務と言語の整合性で判断」していきましょう。
②業務内容の具体化
- 「一般事務」
- 「営業サポート」
というような曖昧な表現はNGです。
以下のような専門性がわかる表現にしましょう。
▼望ましい表現例
海外取引先との英語での契約調整
などのように言語と業務をセットで明示しましょう
③日本語能力の証明準備
- JLPT N2
- BJTなど
→証明書ベースで判断されます。技人国ビザは書面審査なので、資格はないが日本語はペラペラというような状況は認められない点に注意が必要です。
④雇用理由書の強化
今後は、「日本語要件との整合性」を説明することが必須になります。
具体的には、
→ 業務遂行に必要な日本語レベルを満たしていることを説明
▶業務がどの言語で完結するのか
▶日本語が不要である理由
を明確に説明しましょう。
単に「問題ない」ではなく、業務内容とセットで論理的に説明する必要があります。
【6】実務で迷いやすい判断ポイント(チェックリスト)
今回の見直しでは、「N2が必要かどうか」を一律に判断することはできません。
そのため、実務では以下のような観点で整理することが重要です。
まず確認すべきは、業務における日本語の使用頻度です。
- 顧客対応で日本語を使用する
- 社内会議や報告を日本語で行う
- 日本語の資料・マニュアルを読む必要がある
これらが含まれる場合、日本語能力証明(N2相当)が求められる可能性が高いと考えられます。
次に、「業務がどの言語で完結するのか」を整理します。
- 英語のみで完結
- 母国語のみで完結
- 日本語を介さず業務が成立する
この場合でも、「本当に日本語を使わないのか」は厳しく見られるため注意が必要です。
見落とされがちですが重要なのが社内コミュニケーションです。
- 上司とのやり取りは何語か
- 報告・連絡・相談は何語か
- 社内文書は日本語か
ここで日本語が必要と判断されるケースは多いです。
審査では、「実際にどんな業務をするのか」が具体的に説明されているかが非常に重要です。
- 抽象的な業務内容
- 言語の記載がない
このような場合、「実態不明」と判断されるリスクが高まります。
最終的には、業務内容と日本語能力の関係が説明できているかがポイントになります。
日本語を使う業務 → 必要なレベルを説明
日本語を使わない業務 → 不要な理由を説明
ここが弱いと不許可につながる可能性があります。
上記のいずれかに該当する場合は、個別判断となる可能性が高いため、事前に専門家へ相談することをおすすめします。
【7】今後の見通しとまとめ
今回の見直しは、単なる一時的な運用変更ではなく、
「技人国ビザの審査基準そのものが変わる転換点」になる可能性があります。
現時点ではCOE申請(海外からの新規入国)が主な対象とされていますが、今後は、
- 更新申請への適用拡大
- 在留資格変更への波及
- 職種ごとの審査基準の明確化
といった形で、運用がさらに厳格化していく可能性も考えられます。
こうした流れの中で重要になるのが、
「日本語能力」と「業務内容の整合性」
です。
これまでのように、
- 学歴があるから大丈夫
- 職務内容がそれっぽいから大丈夫
という考え方ではなく、
「この業務にこの日本語レベルで本当に問題ないのか」
を具体的に説明できるかどうかが問われる時代になっています。
また、実務上の大きな変化として、
“申請前の設計”がそのまま結果に直結する
点も見逃せません。
- 業務内容が曖昧
- 使用言語が不明確
- 日本語要件との関係が説明されていない
このような状態では、不許可リスクが高まります。
つまり今後は、
「採用してから考える」のではなく「許可される前提で設計する」
という視点が不可欠になります。
\技人国ビザ申請でお悩みの企業様へ/
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
- 自社で就労ビザ申請ができるのか分からない
- AIやテンプレートで作成した書類で問題ないのか不安
- この業務内容で技人国ビザが取れるのか判断できない
- N2がない外国人でも採用できるのか知りたい
- 日本語要件に該当するのか判断できない
- 不許可にならないか事前に確認したい
このようなお悩みをお持ちの企業様も多いのではないでしょうか。
特に今回の見直しにより、これまで以上に
▶「業務内容」と「日本語能力」の整合性
が厳しく見られるようになります。
これまでは、AIやインターネットの情報をもとに自社申請を行う企業も増えていましたが、
就労ビザ申請は単に書類を作成するだけではなく、
▶「許可される前提での業務設計と説明」が重要です。
2026年以降は審査もより実質的になっており、
- 日本語を用いる業務かどうか
- どの言語で業務が完結するのか
- 日本語能力との整合性が取れているか
といった点によって、許可・不許可の判断が大きく分かれる傾向にあります。
つまり、就労ビザ申請は 「手続きの問題」ではなく「採用設計の問題」へと変わっています。
当事務所では、
- 技人国ビザで許可される業務かどうかの事前チェック
- 日本語要件に該当するかの具体的な判断
- 自社申請が可能かどうかの診断
- 不許可リスクの分析と改善提案
- 雇用理由書・業務内容説明書の作成
- COE申請(海外人材採用)のサポート
- 不許可後の再申請対応
など、企業様の状況に応じた就労ビザ申請サポートを行っております。
「この内容で技人国ビザが取れるのか知りたい」
「N2がなくても許可される可能性があるのか判断したい」
「自社申請と専門家依頼、どちらが良いか相談したい」
という段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。
就労ビザは、一度不許可になると再申請のハードルが大きく上がるため、 「採用を検討している段階」での事前相談が非常に重要です。
当事務所は、墨田区・錦糸町エリアを中心に、外国人採用・就労ビザ申請のご相談を多数いただいております。
対面でのご相談も可能ですので、近隣で行政書士をお探しの企業様は、お気軽にお問い合わせください。
© ひらま行政書士事務所 / 在留資格・帰化申請サポート
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