専門学校を卒業した留学生を採用する際、企業側が最も不安に感じるのは
「この内容で本当に技人国ビザは許可されるのか」という点です。

実際の審査では、学科名や「専門士」の有無よりも、履修内容と具体的な業務がどれだけ論理的につながっているかが細かく確認されます。
このポイントを理解せずに申請してしまい、業務内容自体に問題がないにもかかわらず不許可となるケースは少なくありません。

本記事では、専門学校卒の申請がどのような視点で見られているのか、許可・不許可事例から分かる「関連性」の実務、そして理由書・雇用理由書で何をどう補足すべきかまで、申請現場の観点から具体的に解説しますので是非参考にしてください。

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【1】専門学校卒でも技人国ビザは取得できるのか?

「専門学校卒だと就労ビザは難しいのではないか」
この不安は、企業担当者・留学生の双方から非常に多く寄せられます。

結論から言えば、専門学校卒でも技術・人文知識・国際業務ビザ(技人国ビザ)の取得は十分に可能です。
実際に、語学・IT・デザイン・ビジネス分野などで、専門学校での学びを活かして許可されている事例は数多くあります。

ただし重要なのは、「大学卒でなくても申請できるかどうか」ではありません。

入管は、専門学校卒を大学卒とは“別の視点”で審査しているという点を理解しているかどうかです。

大学の場合は、4年間の体系的な学修が前提として評価されます。
一方、専門学校の場合は、学校や学科によってカリキュラムが大きく異なるため、

学科名や「専門士」の資格だけでは判断されません。

入管が見ているのは、何を学び、その学びが今回の業務にどのように結びつくのかという点です。
つまり専門学校卒の審査の核心は、

「専門士があるかどうか」ではなく、
「学びと業務の関連性を説明できるかどうか」

ここにあります。
この視点を押さえて申請できれば、専門学校卒であること自体が不利になることはありません。

【2】なぜ専門学校卒は「業務との関連性」をより厳密に見られるのか

専門学校の「ビジネス科」「国際ビジネス科」「情報ビジネス科」などといった学科名は非常に幅広く、名称だけでは具体的な学習内容が判断できません。
そのため、専門学校卒の申請では次の資料が特に重要になります。

  • 成績証明書
  • 履修科目一覧
  • 授業内容の分かる資料(シラバス等)
  • 卒業研究や実習内容

などを用いて、

「この科目を学んだから、この業務ができる」

という説明を行う必要があります。
例えば、

  • 通訳・翻訳演習 → 翻訳業務
  • 貿易実務 → 輸出入書類作成
  • 簿記・会計実務 → 経理補助業務
  • プログラミング実習 → システム開発業務

といったように、学習内容と予定業務を1対1で結びつけて示すことが重要です。
この作業を行わず、「ビジネスを学びました」「ITを学びました」といった抽象的な説明に留まってしまうと、専門性が伝わらず不許可のリスクが高まります。

例えば、「ビジネス実務」という科目が成績証明書に記載されていた場合、一見ビジネス関連全般に関連付けられそうに感じます。
しかし、実際にシラバスの中身を確認すると、「一般挨拶やマナー、身だしなみ」の学習というような内容だった場合、入管から追加資料を求められた場合、関連性がないと判断されて不許可となってしまうリスクが高まります。

科目名に惑わされてしまうことがないように、専門学校で発行される成績証明書については、シラバスと一緒に学習内容を確認することが重要となります。
また、企業側が複数の事業を行っている場合、配属予定の部署や具体的な業務範囲が曖昧だと、「本当に専門性を活かすのか」という点で疑問を持たれやすくなります。

そのため、雇用理由書などで採用の背景や業務内容の詳細を補足することも有効です。
ただし、書き方によっては意図が正しく伝わらないこともあるため、慎重な雇用理由書の作成が求められます。

専門学校卒の審査は「厳しい」というよりも、確認されるポイントが、大学卒よりも具体的で細かいと理解する方が実態に近いでしょう。この違いを理解し、資料と説明を丁寧に整えることが、許可に直結します。

なお、すべての専門学校が同じ審査基準で見られるわけではありません。

文部科学省が認定する「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」に該当する一部の専門学校については、入管実務上、大学卒業者と同等に評価され審査が行われるようになりました。
これらの学校では、教育課程やカリキュラムの質が一定以上と認められているため、在留資格「技術・人文知識・国際業務」への変更申請において、専攻科目と従事予定業務との関連性について、一般的な専門学校卒の場合よりも柔軟に判断されるケースがあります。

そのため、同じ「専門学校卒」であっても、

・どの学校を卒業しているか
・どのような教育課程で学んでいるか

によって、審査の見られ方が大きく変わることがあります。
専門学校卒の申請においては、「学科名」だけでなく、「学校そのもの」も重要な判断要素になるため、企業の採用担当者様等、一番最初に調べてから申請の手続きを進めていくことをおススメさせていただきます。

【3】専門学校卒の許可事例・不許可事例から見る「関連性」の現実

■ 許可された事例(関連性が明確に説明できているケース)3選

許可事例①:IT系専門学校 → 製造会社の社内システム担当

学科:情報システム科
業務:社内の在庫管理・受発注管理システムの構築と運用

製造業の会社でしたが、担当業務は工場作業ではなく、社内システムの設計・改善・運用。

「ITを学んだ → IT企業」ではなく、
ITを学んだ → ITの専門業務に従事する形で関連性が認められた事例です。

許可事例②:建築デザイン科 → 建築会社の積算・図面管理

学科:建築・インテリアデザイン科
業務:建築図面のチェック、材料数量の積算、設計補助

現場作業ではなく、設計知識を前提としたデスクワーク。
建築知識がなければできない業務として評価されました。

許可事例③:国際ビジネス科 → 貿易会社の海外取引管理

学科:国際ビジネス科(貿易実務・簿記・ビジネスマナー履修)
業務:海外企業との受発注管理、契約書確認、輸出入書類作成

単なる通訳ではなく、貿易実務そのものを担当する点が評価され、関連性が認められました。

■ 不許可になった事例3選

不許可事例①:IT科卒 → 飲食店で「予約管理・売上管理」

学科:情報処理科
業務:予約受付、売上入力、在庫管理

「パソコンを使う=IT業務」ではありません。専門知識が不要な一般事務と判断され不許可。

不許可事例②:通訳翻訳科 → 小売店での接客販売+通訳

学科:通訳翻訳科
業務:外国人客対応、商品説明、レジ対応

主たる業務が販売・接客と判断され、通訳は付随業務と見なされ不許可。

不許可事例③:観光サービス科 → ホテルで清掃・配膳研修が長期間

学科:観光・ホスピタリティ科
業務:当初1年間、客室清掃・レストラン配膳を担当予定

将来的にフロント業務予定でも、当面の業務が単純労働中心である点が問題視され不許可。

事例から分かる重要ポイント

専門学校卒の場合、入管が見ているのは次の一点です。

「その業務は、本当に専門学校で学んだ知識がないとできないか?」

これが説明できる事例は許可され、説明できない事例は不許可になっています。
業界や会社の種類は、実はそれほど重要ではなく、実際に担当する業務の中身そのものが重要となります。

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専門学校で学んだ内容と、予定業務は一見すると一致している。
それでも不許可になるケースがあるのが、専門学校卒の技人国ビザ申請の難しさです。
入管が見ているのは、「学科名」や「業界」ではなく、
履修科目と具体的な業務が、論理的につながっているかという点です。
このズレは、申請前でなければ気づけません。
不許可になってしまう前に!!

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【4】学歴だけで業務との関連性を説明しきれない場合

ここまで、専門学校の専攻と業務内容の「関連性」がどれほど重要かを解説してきました。
しかし実務では、次のようなケースも少なくありません。
専門学校は卒業しているけど、

  • 専攻と予定業務の結びつきが弱い
  • 関連性の説明がどうしても難しい

このような場合に、もう一つ判断材料になり得るのが実務経験です。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」では、分野に応じて次の実務経験が評価対象になります。

  • 技術・人文知識分野:10年以上の実務経験
  • 国際業務分野:3年以上の実務経験

これらの実務経験があれば、技人国ビザの要件である、学歴もしくは職歴という要件を満たすことになります。
ただし、前職から在籍証明書がもらえなかったり、必要な書類が集まらないと立証が難しくなるため、学歴要件を満たすよりも少々ハードルが上がってしまう点には注意が必要です。

【5】なぜ「雇用理由書」が極めて重要なのか

ここまでお読みいただいた方はお気づきかもしれませんが、専門学校卒の申請は、提出書類の量よりも

「どう説明するか」

によって結果が大きく変わります。入管に提出する書類の中で、特に重要になるのが

雇用理由書

です。この書類は必須書類ではありませんが、留学生の採用時にとても重要な補足資料です。
専門学校の成績証明書や履修科目だけでは、「だからこの業務ができる」という部分までは伝わりません。

そこで、

  • なぜこの会社がこの方を採用したのか
  • なぜこの業務に専門学校での学習内容が必要なのか
  • どの科目とどの業務が結びついているのか

これらを文章で補足する必要があります。
実際の審査では、この説明が不十分なために、業務内容自体は問題ないにもかかわらず、不許可となるケースもあります。

専門学校卒の申請では、書類を揃えること以上に、ストーリーを組み立てることが重要なため、このような理由書の作成について、ご不安があれば迷わず専門家にご相談ください。

【まとめ】専門学校卒の技人国ビザは「関連性の伝え方」で結果が分かれる

ここまでお読みいただいたとおり、専門学校卒だから技人国ビザが難しいというわけではありません。
実際には、多くの留学生が専門学校での学びを活かし、日本企業で専門職として活躍しています。

それでも、不許可となるケースが一定数あるのも事実です。
この差を分けているのは、学歴そのものではありません。

専門学校での学びと、従事予定業務との関係性をどこまで具体的に伝えられているか

この一点です。
入管は、学科名や学校名、「ビジネスを学んだ」「ITを学んだ」といった抽象的な説明では判断していません。見ているのは、

  • どのような内容を学んできたのか
  • その学びが、実際の業務のどの部分で活きるのか
  • なぜその方がその業務に適任なのか

という一連のつながりです。
実務上、つまずきやすいのは次のようなポイントです。

  • 業務内容の説明が抽象的で、専門性が伝わらない
  • 配属部署や担当業務が曖昧で、職務の具体性に欠ける
  • 学歴・業務内容・採用理由が一つの流れとして整理されていない

これらは、単に書類を揃えるだけでは解決できません。どの情報を、どの順番で、どのように説明するかが結果を左右します。

つまり、専門学校卒の技人国ビザ申請は、書類準備の問題というよりも、「関連性をどう整理し、どう伝えるか」という設計の問題と言えます。

このポイントを押さえて準備できれば、専門学校卒であっても不利になることはありませんので安心してください。

専門学校卒の技人国ビザ申請でお悩みの企業様・留学生の方へ

  • この業務内容で本当に許可されるのか不安
  • 専攻と業務の関連性をどう説明すればよいか分からない
  • 理由書・雇用理由書の書き方に自信がない
  • 過去に不許可になったことがある

専門学校卒の申請は、書類の量よりも「説明の設計」が結果を左右します。

当事務所では、成績証明書・シラバス・業務内容を丁寧に照合し、入管審査の視点から関連性を論理的に組み立てた申請書類を作成しております。

「このケースは大丈夫だろうか?」という段階でも構いません。
申請前の段階でご相談いただくことで、不許可リスクを大きく下げることが可能です。

専門学校卒の技人国ビザ申請でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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